タープの設営やテントのドアパネルの跳ね上げなど、キャンプの様々な場面で活躍するポール。ペグやガイラインと同様に、何はなくとも何本か余分に持っておきたいもののひとつですよね。
外見からはあまり違いが無いように見えるポールですが、実は構造や素材・長さなど、モノによって大きな違いがあります。今回は私が愛用している、タープのメインポールだけでなく色々なシチュエーションで役に立つ、muraco(ムラコ)のポールを紹介します。
金属加工技術に優れた職人集団muraco(ムラコ)
ムラコは50年以上に渡り厳しい品質基準でものづくりをしてきた職人集団。品質の良さはもちろん、モノトーンを基調としたシンプルでエッジの効いたデザインも人気の理由。我が家が住んでいる埼玉県のブランドということもあり、勝手に愛着を感じています。
テントやタープ、焚き火台など、幅広いキャンプギアを展開しています。各地のアウトドアショップでも取り扱いがありますが、地元の埼玉県狭山市には工場に併設された直営のショップがあります。
NORTHPOLE FAT 280のここが良い
ノースポールファット280は、ムラコのポールの中で最も太くて強度が高いポール。主に2つの特徴的な点があります。
軽くて丈夫で丁寧なつくり
ノースポールファット280は、A5056アルミニウム合金という素材で作られていて、軽いわりに強度が高く、錆などに強いのが特徴です。重量は1本あたり1,300g。31mmと太めな直径も、強度の向上に一役買ってくれています。
アルミニウムは単体だと強度がそれほど高くないのですが、マグネシウムを添加することで、加工のしやすさを保ちつつも強度がアップ。さすがにスチール製のポールに比べると強度は劣りますが、携帯性や扱いやすさでは優れています。
接続部はプッシュボタンによるロック式。ポールによっては接続部の精度が低く、ガタついたりするものもありますが、muracoの製品はさすがの細部の仕上げの良さで、接続部のガタつきはほぼありません。接続部だけでなく、とにかく隅々まで丁寧で美しく、撫で回したくなるような精度の高さです。
色々な長さに変えられる
もうひとつの特徴は長さのバリエーションの豊富さ。ノースポールファット280は、70cm追加できるポールが3本、35cm追加できるハーフサイズが2本の、長短5本のポールから成り立っています。
これらを組み合わせることにより280・245・210・175・140cmと、5種類もの長さのバリエーションを作ることができます。大きいタープで広々過ごしたい時は280や245を、低めに張って耐風性を高めたり、日陰をしっかり作りたい時は210を、ドアパネルの跳ね上げには175や140を、といった感じで、様々な設営に対応することができます。
ポールの先端は、ステンレス製でタープのグロメット(ハトメ)に刺せるピンタイプと、アルミ製でガイラインなどが外れにくいように先端がフランジ状になったタイプ、の2種類が付属。色々な種類のタープにしっかり対応できます。着脱式なので、ピンを外してワンポールテントのメインポールのように、幕の内側に設置するという使い方もできます。
タープの高さによる違い
タープはどのぐらいの高さに張るかで、居住性や日陰のでき方が異なります。参考までに2パターンの高さを比較してみました。
屈むことなく広々過ごしたい(280cm)
大きいタープを張る場合や、タープの下で屈まずに広々と過ごしたい時は、ポールの長さは280cmがおすすめ。
特に、我が家が使っているTheArthの幕男のような大きくてストレッチが効いた生地のタープを張る時は、幕が引っ張られて位置が下がるので、窮屈にならないようほぼ280cmで設営します。
目隠ししてプライベート感を高めたい(210cm)
そしてこちらは、210cmで設営した時の写真。息子の身長のほぼ倍ぐらいですね。私の身長(180cm)だと、直立できるのは中央付近のみになり、常に屈んだ感じになります。体勢的には窮屈ですが、一方で、視界を遮ってプライベート感を高くでき、日陰に入りやすいという利点もあります。
日差しが横から入りがちな春秋や風がある時、サイズが小さいタープを張る時はあまり高くしすぎないようにするのがおすすめです。
汎用性が高く使い勝手の良いポール
このように、可変式のポールは場面やコンディションによって柔軟に対応できるので、長さ固定のポールより使い勝手が良いのが大きなメリットです。
屋外ということもあり、毎回異なる状況で設営しなければいけないキャンプでは、この手のアジャスタブルなポールを1セット持っておくと、何かと役に立ちます。
ではまた。
Have a good camp.
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