設営や撤収の時に両手が塞がった状態で荷物を運ぶことが多いキャンプでは、手を使わずに脱ぎ履きできる靴があると便利です。
春夏のような暖かい季節はサンダルで事足りるんですが、秋冬の寒い時期となるとそうもいかないため、代わりとなるモックシューズをこれまでに何度か探してきました。
フラワーマウンテン「CAMP」
そして今回、新たにシューズラインナップに加わったのは、「Flower mountain(フラワーマウンテン)」の「CAMP-Flameproof-」です。
2020AWにリリースされモックシューズ「CAMP」のアッパーに、防炎加工「PROBAN」が施された難燃素材を採用した焚き火仕様のモデル。価格は税込18,700円です。
かかと部分を折りたたんでスリッパ状にすることで脱ぎ履きがしやすくなり、動き回る時はかかとを立てればスポッと脱げてしまうのを防止してくれます。
靴の内部には抗菌・防臭機能のある素材、そしてインソールにはコルク素材が使用されているため吸湿性に優れ、靴の中を清潔に保ってくれます。
サイズ感について
さて、スペック的な説明はこのへんにして、実際に履いてみて感じた履き心地や使用感をレビューしていきます。
フィット感が弱くゆったりめ
足先に関しては、私は足幅が広めな方ですが、それでもゆったりしています。甲周りは若干フィットしてますが、ギュっと締めつけられる感じではありません。冬場に厚手の靴下を履いても余裕です。むしろそのぐらいでちょうど良いフィット感になるかな、という感じです。
普段のスニーカーと同じサイズでOK
靴のサイズはだいたいいつも27.5cm(US9.5)を履いており、この靴も9.5にしました。いつもの靴と同じサイズで問題ないと思います。フィット感を高めようと小さめのサイズを選択すると、長さが足りなくなってしまいそうです。
履き心地について
続いて履き心地について。
脱ぎ履きのしやすさは◎
かかとを折りたたんだ前提でですが、そのために選んだ靴でもあるので、そこはとてもラクでイメージ通りでした。手を使わずにスッと脱ぎ履きできます。
モックシューズでも全体的な締め付けが強かったり、足首部分が締まっていたりで手を使わないと脱ぎ履きできないものもありますが、この「CAMP」はそのようなことはなく、脱ぎ履きはしやすい部類です。
ただ、その反面「脱げやすい」と言うこともでき、不意に後ろに下がった時などに、スポッと脱げてしまうことが稀にあります。
軽くてソールが厚いので長く歩いても疲れにくい
Flower Mountainの特徴でもある極厚ソールにより、砂利道でも足の裏が痛くならず、軽いので長時間履いていてもさほど疲れません。
フィット感が弱いため激しい動きをともなうアクティビティや、起伏が激しい道をあるく山登りなどはあまり向いてなさそうですが、そこまで激しくなければ充分対応できます。
アウトソール全体はEVAフォームですが、つま先とかかと部分はラバーになっているので、思いのほか滑りにくく、濡れた路面でも安心です。街中で雪が降った時にタイルの上を歩いても、滑ったりはしませんでした。
焚き火の近くでも不安にならない
正直なところ、この点に関しては未検証です。まぁ難燃素材とは言え、燃えないわけではないですし、火を当てれば焦げるぐらいしてしまうのは明白なので。買って間もない靴が焦げて黒くなってしまうのも嫌なので、、。
他の難燃ファブリックと同様で、火の粉で直ちに穴が開いたりはしません、的なレベルかなと。
気になるところ
最後に、この靴の弱点もお伝えしておきますね。
防水性が低い
まず、防水性はほぼありません。雨はおろか朝露でも結構濡れてしまいます。まぁ朝露であれば中に染み込むほどにはならないですが、雨が降り続くと確実に中まで水が入ってきて、靴下もびしょ濡れになります。
防水スプレーを使ったら多少はマシになりましたが、すぐに効果は薄れてしまいますし、気休め程度ですね。雨の時は潔く履かないことをおすすめします。
表地の強度が低い
アッパーの素材は言ってしまえば「布」なので、それほど丈夫ではありません。実は買って1ヶ月ぐらいで、ドアの下の尖ったところに足先を引っ掛けて、5mmほど破れてしまいました。
茂みで枝などに引っかかって破れてしまう可能性があるので、お気をつけください。
雨天を除くキャンプ用のリラックスシューズとしてはいい感じ
欲を言えば、歩きやすくて水にも火にも強くてなおかつ脱ぎ履きしやすい、という万能なモックシューズがあったらいいなぁ、というのが本音です。ただ、特にこういった機能性に関することは、あちらを立てればこちらが立たず、というところがあり、なかなか全てを満たすことは簡単ではなさそうです。
ということで、フラワーマウンテンの「CAMP」は、雨の時を除けば快適に過ごすことができる、そんなモックシューズでした。
余談ですが、ここにきてやっと、モックシューズ一足だけでキャンプで遭遇する全てのコンディションをカバーするのはやめよう、という考えに至りました。今更ですが、、。どうやっても天候や場面に合わせた靴、というものが必要になりますね、アウトドアでは。
ではまた。
Have a good camp.
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