全天候対応のファミリー向け大型テント サバティカルのアルニカってこんなテント

機能性の高さとコスパの良さで人気のA&Fのプライベートブランド、サバティカル

そんなサバティカルのラインナップに、ファミリーでの使用に適した大型の2ルームテント、アルニカというモデルがあります。

そのアルニカがどんなテントなのか、実際の使用シーンを盛り込みながら詳しく解説していきます。

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2ルームトンネルテント アルニカのスペック

ではまず、仕様に基づいたアルニカの特徴を見ていきます。

インナーと前室が一体化した大型2ルームテントにもいくつかのタイプがありますが、アルニカはトンネルテントというカテゴリーになります。

複雑なポールの構造や、決まった手順というのが少なく設営方法はシンプル。

平行に4本のポールを差し込んだら、アコーディオンのようにバララ〜っと広げてペグダウンするだけ。

間違える方が難しいぐらいです。

ファミリー向けサイズのトンネルテントだと、ノルディスクのレイサ6やヘルスポートのバルホールなどがよく知られていますね。

続いて、各パーツを見ていきます。

内容物は、フライシート・インナーテント・ポール・ペグ・ロープ、です。

フライシートのウォール(側面)はポリエステルで75デニールと、薄すぎず厚すぎずなしっかりめの素材。

通常の環境下でのファミリーキャンプ用テントとしては充分な素材です。

ポリウレタン(PU)、撥水加工で防水性もバッチリ。

ルーフ(天井)は210デニールと、インナーテントのボトムに使われるぐらいの極厚です。

正直もう少し薄くして、その分軽くても良かったんじゃないかなとも思いますが、まぁ厚い分、防水性や遮光性は高まっているのかな、と。

ルーフもポリウレタン加工、撥水加工、UV加工で、遮光性と防水性を高められています。

全般的に生地が厚く、ほぼ全面がメッシュと二重構造のため、それに伴い総重量は20.5kgととても重く、収納サイズも大きくなっています。

まぁ大型のコットンテントほどではないですけどね。

半円状になる長短のポールが2本ずつ、それらのポールを跨いでテントの強度を高めるブリッジポールが2本の計6本。

アルミニウムにマグネシウムとシリコンを混ぜたA6061アルミ合金製で、軽いわりに強度・耐食性に優れています。

大人でも4名はゆったり横になれるインナーテントが標準装備。

高さもあるので、中での着替えもしやすく、広々と過ごせます。

20cmのスチールペグが24本付属しています。

設営のために必要なものが全て揃っている、という意味では役立ちますが、この大きさの幕を強風や地面の条件が悪い状況で使うには心許ないペグなので、大きくて強度のあるペグに置き換えていった方がいいと思います。

と、この内容のテントが、税抜76,800円。

客観的に判断して、かなりお買い得だと思います。

実際にキャンプで使って感じたこと

それでは、実際にキャンプで設営したり、使ってみた中で、感じた点をまとめていきます。

設営について

まずは設営について感じたことから。

それなりの大きさがあるので、2〜3人用の小型ドームテントやワンポールテントなどと比べると、当然ながら手は掛かります。

テントの設営は大きくなればなるほど大変、というのが基本です。

手順については、先ほども記載した通り、とてもシンプルでわかりやすい。

慣れていないと、張り方どうだったっけ、ということがたまに起こりますが、そういったことにはなりにくいテントですね。

気をつけないといけない点としては、中央側2本が長く、端側2本が短いというポールの種類の違いはあります。

ただ、長いポールは両端がグレー、短いポールはブラックと色分けされているので、間違えることはありません。

大きなテントでありがちなのが、ポールをスリーブに通す時に、途中で引っ掛かってしまい、引っ掛かったところを手繰りながら通さないといけないことがあります。

そうなると手間がかかり、けっこう億劫なんですよね。

アルニカではそのようなことはなく、一気にポールを通すことができます。

4本のポールを安定させて、強度を高めるためのブリッジポール。

位置的に少し高いところにありますが、届かないというほどではないですね。

取り付けづらい場合、サイドパネルのファスナーを開けて、身体を中に入れると、ラクにできます。

幕を固定するためのガイラインは、ポールに巻き付けてからペグダウン。

設営ごとに付け外しせずに、1度付けたら付けっぱなしにしておくと、次に使う時に手間が省けます。

インナーテントは、ボトム6ヵ所をフックで引っ掛けて、ルーフに吊り下げるタイプ。

追加のペグダウンは無いのでラクです。

下に敷くためのグランドシートは販売されていないので、必要な場合、ホームセンターでブルーシートなどを買って、切ったり折りたたんだりして使いましょう。

グランドシートは、インナーテントのボトムの保護や汚れ防止など、様々なメリットがあるので敷くことを推奨します。

ちなみに我が家は、それぞれのテント専用のグランドシートというのは、基本あったとしても買いません。

大きめの工業用シートをテントのサイズに合わせて折りたたんで、いくつかのテント共通で使っています。

インナーテントの吊り下げは位置が高いので、背が低いと届かないかもしれません。

145cmの妻は、中央の特に高いところにある2つのフックに届きませんでした。

まぁ妻は背が低い方なので、女性でも平均身長ぐらいあれば届くんじゃないかと思います。

幕のサイズについて

設営時の寸法は、幅620cm・奥行320cmとファミリーキャンプ用テントとしては大きめな方なので、それなりのスペースが必要です。

さらに、使用時は跳ね上げてロープが張り出すことが想定されるので、区画サイトであれば、最低でも8m×8m、できれば10m×10mは欲しいところです。

全て収納した状態のバッグを持ってみました。

身長180cmの私が持ってもこの存在感。

肩にずっしりと重みを感じます。

前室の状態です。

道具を全部収納しても、家族4人でゆとりを持って過ごせるスペースがあります。

悪天候で幕に籠ることになっても、これだけ余裕があれば窮屈な思いをせずに済みます。

インナーテントの中も、寝袋を4つ並べて、家族で寝る時の状態を作ってみました。

広々していますね。

インナーテントの中には、元々持っていたドックドームPro. アイボリーのインナーマットがピッタリだったので、それを敷いています。

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フルメッシュの使い心地

この点がアルニカの大きな特徴のひとつ。

ほぼ全面ドアパネルを開放できて、かつそこを全てメッシュにできる、というところです。

高温多湿な日本の夏、テントの中は異常な暑さになります。

日中は入らなければいいだけですが、熱がこもってしまったテントは夜になっても気温が下がらず、寝苦しくなってしまいます。

開けられるところが多ければ多いほど、テント内の気温の上昇を抑え、快適に過ごすことができます。

ちなみに、メッシュと言えども何もないよりは風通しが悪くなるので、できれば開け放った方が快適度はアップします。

フライシートだけでなく、インナーテントも4面メッシュにできるので、寝る時の温度調整がやりやすくなっています。

ドアパネルの跳ね上げ

そして他のテントにはないアルニカの最も特徴的な点が、このパネルの跳ね上げ機構。

開けたパネルをただ跳ね上げる、ぐらいは他の幕でもできるものもありますが、アルニカは跳ね上げて使う場面までしっかり考えて設計されています。

ポイントはこの中央の幕。

フライシートのファスナーを開けて展開すると、裏側に折り返しの幕が収納されていました。

この幕を展開して左右のフックに引っ掛けることで、三枚のドアパネルの隙間を埋めてくれます。

そして隙間を埋めるだけでなく、中央と両サイドのパネルを束ねてポールで支えることができるので、たった2本のポールと4本のロープだけで、庇を作ることができるんです。

これにより展開時のペグダウンが最小限になり、手間が大幅に軽減されています。

跳ね上げ用のポールは別売で、少なくとも2本は追加で買う必要があります。

我が家はZANE ARTSのアップライトポール150というポールを使っています。

ニーモイクイップメントの、アジャスタブルポールMあたりもサイズ的に良さそうですね。

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ドアパネルを全開放すれば、まるでオープンタープを繋げて設営したかのように、日差しを避けて涼しく過ごせる広々サイトができあがります。

インナーテントと隣接しているので、アクセスもよく便利ですね。

ちなみにこのサイドのドアパネルは、三枚のパネルを繋げて作っているため、隙間があります。

小雨程度であればしのげますが、大雨だと、幕内に雨が侵入してしまうので、雨天時に開放するのはおすすめできません。

最後に、ちょっとしたところですが、さりげなく気が利いているなと感じたのは、スカートの構造です。

スカートは、フライシートの下にあるのが一般的ですが、アルニカは内側のメッシュにスカートが付いています。

これの何が良いかというと、パネルを跳ね上げた時にスカートが付いているとどうしても見た目の収まりが悪くなってしまいます。

この構造であれば、フライシートをきれいに跳ね上げつつ、メッシュもしっかり閉じられて有効に機能するので、合理的だな、と感じました。

もちろんスカートは雨や冷気の侵入を防ぐために、しっかり機能してくれます。

夏は涼しく冬は暖かく過ごせる万能テント

以上、サバティカルの大型2ルームテント、アルニカの解説でした。

ファミリーキャンプ用テントとして求めたい要素をしっかり満たしつつも、様々な設営バリエーションを楽しめる機能性の高さもある。

エントリーとしてはもちろん、ずっと使い続けるのにも適した完成度の高い一幕です。

ではまた。

Have a good camp.

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